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行政手続で自署と押印を両方させるのは本当に必要か 千葉市長 熊谷俊人さん@kumagai_chiba のTwitterから

 千葉市長の熊谷俊人さん @kumagai_chiba は、Twitterで市民からの質問にも真摯に対応することで最近話題になっています。

 

ツイッターで意見を募集

 熊谷市長は、現在取り組んでいること、これから取り組むことを発信したり、日常的に市民の質問に答えるだけでなく、テーマ・日時を決めてツイートを募る対話会も行っており、それについてはニュースでも取り上げられています。

i活:ツイッターを市政に生かす /東京 - 毎日新聞

 同市では、フェイスブックやLINEなどのSNSで市民生活に役立つ情報を発信。ツイッターのフォロワーが約4万7000にもなる熊谷市長 (@kumagai_chiba)自身も、普段から市の情勢や自らの考え、子どもとの日常など、幅広い話題をツイートする。市政に関する意見を寄せた人に 直接、返答することもある。その熊谷市長が始めた、ツイッターを市政に生かす試みが「ツイッター版対話会」だ。

 この対話会は年に数回、日時を決めて、設定された市政に関するテーマについてツイートを募る。意見がある人は、決められたハッシュタグを付けてツイートすることで、不特定多数の人とテーマを共有できる。

 

押印を減らし、シンプルな行政手続へ

 5月21日は、行政手続の簡素化のため、押印を求める手続きを減らす要望を法務省に対して行っているということについて、ツイートが続きました。

 

 

 「約3千の押印を求めていた手続きのうち、約2千種類の手続き(受付件数:220万件)を押印不要とし、かつ「印」マークを様式から削除。」とは、かなりのものです。

 千葉市政令指定都市ですから、自らの裁量で変更できる部分もあるとは思いますが、おおもとは法律で定められている手続も多いでしょうから、押印不要にすることができる手続を見極めることも、大変な作業だったのではないかと推測されます。

 市職員の方もご苦労されたのでしょうね。

 しかし、これは一度やってしまえば、これ以降の市民の負担が減るもの。目を見張るものがありますね。

 

国との調整は難航

 

 押印を求めること自体には、意味があるものもあると思いますが、「戸籍の様式は他にもマンション・建物名を記載する欄が無いなど様式が古過ぎる」には同感です。

 署名プラス押印というのも、確かに重複感が否めません。ハンコを作るのに時間を要するような名字であれば、認印もそれなりの意味を成しますが、100円ショップでハンコが変えるような名字の人にとっては、認印はかたちでしかないでしょうし・・・

 

 

 これは、「たかが様式」というよりは、「されど様式」なのではないでしょうか。

 省令ぐらいであればまだよいですが、戸籍関係の手続などは法律や政令で様式が定められているものも多く、これらを改正するということは、役人にとって大事、極力避けたいことだということです。

 改正するとなると、その案文をつくり、内閣法制局の厳しいチェックを受ける、そこをクリアして閣議決定にたどり着いたら、そこから国会の審議になるため、各方面にあらかじめ説明に回る、などなど・・・

 ほんとうに不要なものを求めている部分があるのだとすれば、国民の負担軽減のために、そのくらいの苦労を背負ってもいいときもあるはずなのですが、その苦労を背負ってやろうという気概をみせる人は、なかなかいないのでしょうか。

 

市民から反響

 

 

 「慣習的に残っているもの」見直したらいくらでも出てきそうですね。

 

心配にもていねいに対応

 

 たしかに、ツイートを見ていると、自署だけになったら、書けなくなったときに困る、と思うかもしれません。でも、押印がいけないと言っているわけではなく、簡素化を意図しているわけですから、自署がダメなら押印でよいわけですね。

 

以前にも一度議論

 熊谷市長は以前にも、このトピックについては一度議論をされており、その様子はTogetterでまとめられていました。

千葉市長「印鑑証明という前時代的な本人確認手段が見直せない行政に合理化など期待できません。」 - Togetterまとめ

 

他の自治体での取組 - コンビニで住民票の写しなどを交付 -

 また、行政手続の簡素化という観点でいうと、セブンイレブンのマルチコピー機で住民票の写しなどの書類の交付を受け取れるというサービスが全国で広がっています。

行政サービス|セブン-イレブン~近くて便利~

 

 千葉市では導入されていませんが、現在、全国85の市町村で行われているようです。

 手続には住基カードが必要とのことで、まず役所に行って住基カードを交付してもらう必要がありますが、転勤が多い人などにとっては便利なサービスですね。

 

 他にも、確定申告などがインターネットで行うことができるなど、電子申請も広がっています。

 今後、高齢社会となり、役所に出向いて手続を行うのも一苦労、という人も増えてくるでしょう。

 そうした手続きを簡素化するとともに、それ以外の面でも利便性を向上させていくことが、今後ますます求められていくでしょうね。

 

 

 熊谷市長には、私も質問させていただくことがありますが、今後もご活躍を期待しております!