後輩を育てることのススメ
今日少しTwitterにも書いたのですが、後輩を育てるということについて、私が思っているほど、世の人は関心がないのかな、と最近思います。
ここ半年、結構頑張って後輩を育てていたのだけど、同期に言うと、よくやるね、みたいな反応が多くて、みんな意外と後輩指導に興味ないんだな と思った。ちゃんと育てたらだんだん戦力になって忙しいときに助かるし(実際助かった)、仕事の振り方とかの勉強にもなるから、お得だと思うんだけどな。
若い人を育てようという意識が低く、即戦力を求める時代と言われて久しいですが、それだと日本は先細りだと思うんですよね、どう考えても。
そりゃもちろん、今の60代、70代は昔に比べたら元気なんでしょうけど、その世代がいつまでも働けるはずありません。人口だって、減っていくんですから、限られた人材をどんどん育てていく以外ないと思うのです。
そんなわけで、とりあえず、この半年間、後輩指導に勤しんで良かった点を挙げてみます。
- 初めての人にもわかりやすく説明するスキルがアップする
- 職場で当たり前だと思っていることが当たり前でないことに気付かされる
- 他の人に仕事を依頼したり指示を出したりすることで、業務の分担や進行管理に意識が向く
- 後輩がある程度成長すると、部分的に仕事を任せられるようになる
1点目、2点目は、相手が新人だと特に実感できます。普段自分たちが当たり前に使っていることばが、実は対外的に通用しないと気づくこともあり、そういう感覚は、自分の仕事にも役に立ちます。
3点目は、上の立場になるほど必要とされることだと思うので、若いうちから意識しておくのはよいことだし、そういう意識がつくと、上司の気持ちもおもんぱかれるようになって、一挙両得だと思います。
4点目は、一番直接自分に利がある部分だと思います。私は実際、これで後輩に助けてもらった部分もありました。もちろん、目を配ってあげないといけませんが、半年たつと、少しは任せられるようになりますね。嬉しいものです。
こう考えると、いいことづくしのようなのですが、やはりなかなか皆さんやらないのは、教える負担が大きいからでしょうか。
確かに私も、後輩のやった作業の内容確認で週の1~2割の時間を費やしていることもありました。それを聞いて、同期からは、そんなに時間を使ってあげるなんてすごい、と言われましたが、それは短期的に考えているだけだと思うのです。
今は、後輩に任せると確認もしなくちゃいけないし、面倒だから、自分が数時間残業すればいいや、と思ってしまうかもしれませんが、そのうち、その後輩と仕事を半分ずつやるような場面になったときに、任せるのが面倒だからといって、後輩に任せずに自分ですべてやるわけにはいかなくなるわけです。
もちろん、その後輩とまた同じ職場になるとは限りませんが、組織で仕事をしている以上、また一緒になったり、そうでなくても仕事上で影響を受けたりすることもありうるわけで、そう考えたら、いずれ自分に戻ってくるかもしれないと思って、先行投資の意味で指導するのがいいと思うんですよね。
いきなり何でも手取り足取りやってあげなきゃいけないわけではなく、メールの送り方ひとつ、コピーの取り方ひとつぐらいからでもいいので、気づいたことを気づいたときに言ってあげるだけでも、後輩にとってはためになると思います。ちょっと心がけてみてはいかがでしょう。