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「一家の大黒柱」「老後」なんて死語 保険屋さんと話して感じた価値観の違い

 最近保険を検討している中で、ある外資系の保険会社の話を聴いていたところ、営業さんが自分と7,8つしか違わない(30代半ば)のにあまりに価値観が違ったので、備忘録的に書き留めようと思います。

 

「旦那さんに万が一のことがあったとしたら、どうしましょう?」

 ・・・そうね。

 そりゃあ、ほんとにそういうことがあったら大変どころの話ではありません。

 が、保険の営業さんが言ってるということは、お金がかかるけど、払えるでしょうか、生活していけるでしょうか、という話なわけです。

 

 これが、専業主婦とか、パートで月数万稼いでいる程度という人なら、そんなことがあったら大変!となると思いますが、私はフルタイムで働いているわけです。

 それでもこう言うっていうのは、「家計は男が支えているもの」とでも思っているのでしょうかね。

 はっきりいって、そういう態度で臨まれることは大変不服ですが、大人なので

 「そうですね、これから子どもができたとしたら、なんとか生活はできるかもしれないけど、働けなくなったときのための貯蓄はできないでしょうね」

と冷めた反応をしておきました。

 

「一家の大黒柱である旦那さんに何かあったら・・・」

 これも同じですね。これに対して、備えが必要ですよね、みたいな話になったので

 「お互い様ですよね」

とさらっと返しておきました。

 どちらか一方を主役に据えないとストーリーが成立しないのはわかるのですが、なぜ夫に何かあった場合のみ大事のように語るのか、と思ってしまったので、思わず・・・

 

 それから、これを聞いて「一家の大黒柱」とかまだ使うんだ、と思ってしまいました(笑)。

 というか、親世代とかにとってはある程度リアルなことばなのでしょうが、私たち20代にとって、「一家の大黒柱」なんて、もはや死語に近いんじゃないでしょうか。

 これからの時代、ダブルインカムでどちらがいつ倒れてもリストラされても続くようにしておかないと、やっていけないように思うんですよね。

 

「いよいよ老後を迎えたときに、こんな夢が叶えられたら素敵じゃないですか!」

 老後資金の話になったときに、定年後何がしたいか、という話になり、時間があるなら音楽がしたい、といった話をしたところ、営業さんが大変話を膨らまして、

仲間を連れてクラシックの本場、ヨーロッパへ旅行したり、憧れのホールで演奏会をしたりする

という壮大な夢を考えてくださいまして。

 

 ・・・そんな壮大なもの、全然求めてませんってwww

 あと、いくらか話して通じなさそうだったのでやめたのですが、定年後は悠々自適って、何したいんですかね??

 人間、後進に道を譲るということも大事なので、60代、70代になっても同じような高い給料をもらおうという気はありませんが、年齢にかかわらず、動ける間は何か社会に還元する活動は続けていきたいですし、それでいくらかでも対価をもらえたら御の字だと思うんですよね。

 それから、すごく現実的な話をすると、私たち20代が60代になったころには、定年は65歳ですらないかもしれないし、年金はどのくらい減っているかわからないし、その一方で平均寿命がぐんぐん延びて、定年退職後の生活が40年とかあるということも、十分あると思うのです。

 「老後」なんてことばは死語になっているかもしれないし、定年まで仕事人間で頑張って、老後は悠々自適、なんて概念も、破綻するでしょうね。

 

経済は伸びていかないし、無い袖は振れない

 これが、これからの生活を考えたときの私の率直な意見です。

 私たち20代以下に、バブル期の記憶はありません。

 経済成長していた日本は知らないし、これからもそれはないと思っています。

 だから、引きずってしまいそうな長い袖を振るつもりで備える必要もありません。

 リスクを予測し、的確で身の丈にあった対策を練る、そういうことなのではないかと。

 

 保険自体については興味をもてた部分もあったのですが、それ以外の部分があまりに印象残ったので、書き留めてみました。